OCR(文字認識技術)を利用し、
紙データである「ミルシート」をデジタル化することで鋼材の管理を効率化するツールです。
OCRとは?
OCRとは、紙に印刷されたり、手書きされた文字をカメラやスキャナから取り込み、それを文字認識することによってデジタルデータ化する技術のことです。
それによりパソコンを利用した業務作業のときにデータを簡単に利用することができるようになります。
背景・課題
鋼材を加工した製品を納品する時には、材料となった鋼材のミルシートを添えなければなりません。そのためには納入された鋼材とミルシートを関連付けて管理し、利用に応じたミルシートを取り出しできる状態にしておく必要がありますが、製品加工に利用した鋼材の「鋼番・サイズ」により対応するミルシートを手作業で探すには大変手間がかかります。
このような煩雑な鋼材管理作業を、ミルシートデータ管理と納品用資料作成をあわせてできる「鋼材管理ツール」を利用することで簡単に効率化することができます。
機能
ミルシート管理
- メーカごとに異なる書式レイアウトの違いも判別し、「鋼番・サイズ」を認識します。
- 証明書番号もあわせて認識し、取り込んだミルシートはこの証明書番号をキーに管理します。
作業指示書取り込み
- 作業指示書に貼付されたラベルに記載されている「鋼番・サイズ」を認識します。
- ラベルは個別のイメージデータとして保存します。
- ラベルに対応した鋼材のミルシートを自動で取得します。
納品資料作成
- 下記データを1つのエクセルファイルの納品資料として自動作成します。
・製品とミルシートの対応表
・利用した鋼材のラベル一覧
・ミルシート(利用した鋼番の一覧) - エクセルのPDF変換機能で1つのPDFにすることでPDFによるデータ納品も可能になります。
運用手順
鋼材入庫(機能:ミルシート管理)
ミルシートを入手したら、スキャナでイメージデータとして取り込みます。
これを元データとし、記載されている「鋼番・サイズ」などをイメージデータと対応付けて保存します。
データはエクセル表として管理し、実際に購入した本数は手動でエクセル表に追記します。
鋼材加工(機能:作業指示書取り込み)
製造に利用した鋼材からラベルを剥がして、作業指示書に貼付します。
同一鋼材を複数利用した場合は、その本数をマークシート方式で記入します。
その後、ラベルが貼付された作業指示書をスキャナでイメージデータとして取り込んでから「鋼番・サイズ」を読み取り、これに対応するミルシートを取得して在庫本数の確認を行います。
納品(機能:納品資料作成)
納品資料として利用した鋼材一覧とそのラベル、ミルシートを1つにまとめた資料を作成します。